若林歩花

 この度は、ニューヨーク視察研修に参加させていただきまして、ありがとうございました。
未熟な学生である私に、人生で二度とできない貴重な経験をさせてくださいました、原哲明様、原秀子様、高野京子様、そして勤労青少年協会の皆様に、心から感謝申し上げます。

 私は将来、国際支援に関する仕事に就きたいと考えており、まずは現地に足を運び、そこでしか得られない情報や経験から、自分は社会に対して何が出来るのか模索しようと思っています。そのため今回の海外派遣では、自身の将来についてイメージを膨らませながら、5泊7日を大切に過ごしました。やはり自分の目で見て、感じることは、メディアや本などで知るよりも刺激的で、大変実りのある旅となりました。

 私はニューヨークで、「日本人としての自分」について、ふと考えることがありました。
ニューヨークは、日本の渋谷や新宿を遥かに超える迫力があり、初めてタイムズスクエアーを歩いた時は、多種多様な人々が行き交う渦の中に飲み込まれてしまうような感覚になり、自分を強く保たなければ、いつか自らを見失ってしまうのではと思いました。日本に住んでいると、アイデンティティーについて意識することは滅多にありませんが、海外では、自分は何者なのかと頭をよぎることがあります。特に世界でも有数のダイバーシティー、ニューヨークでは、このようなことを考えざるを得ませんでした。

 ニューヨークで、実際に生活をされている日本人の方々にお話を伺えたことが、私にとって大きな喜びでした。尊敬の念を抱くのと同時に、どのようにしたら堂々と、自分らしく居られるのだろうと疑問に思い、質問をいたしました。

 在ニューヨーク日本国総領事館の首席領事である遠藤彰さんは、語学力よりも、広い視野を持っていること、話す内容に意味合いがあること、そして正しいと思うことを言い続けることが大事だと教えてくださいました。伊藤忠商事インターナショナル会社を訪れた際は、日本人としての強みとは何でしょうかとお伺いしました。日本人の丁寧さ、人の話をきちんと聞くところ、この2つによって生み出される会社の安定性などが日本の強みであり、これらに誇りを持ち、アメリカナイズされることなく、伸ばしていけたらと答えてくださいました。

 そして印象的だったお話がもう1つあります。高野様のお知り合いで、ニューヨークを拠点に40年もの間、女優として活躍されているAkoさんに教えていただいたことです。夕食をご一緒した際、私の目を見て力強く、「自分は自分、最後は自分しかいない。もし自分にジェラシーで意地悪をしてくる人がいても、可哀想だなと思えばいい。」と仰いました。日本人女性として、外国の地で生きていくために、まずは自分を一番に信じてあげることが大切で、またそれを軸に多くのことを決断されてきたのだろうと私は感じ、大変勇気づけられました。

 これから先、「国際人」としてどのように立ち振る舞うのか自分自身に問い、そして「日本人」としての誇りを持ちつつ、自分を表現する方法を準備し始めてみようと思います。素晴らしい参加者の方々に支えられ、この旅は、生涯忘れられない思い出となりました。若いうちに、憧れの街ニューヨークを訪れることができ、感謝の気持ちでいっぱいです。 

 改めまして、このような機会を設けてくださいまして、誠にありがとうございました。

鈴鹿 准平

 この度はニューヨーク研修に参加させていただき誠にありがとうございました。
 このニューヨーク研修は私にとってとても刺激的で日本との違いを肌で感じることが出来ました。

 色んな現地の人とお話をする機会がありましたが私は特に自己紹介の長さに驚きました。
 日本人の場合は自分の名前や出身地、趣味などを話すだけの簡単なものですが現地の方々はそれだけでなく今までの自分の体験や今自分がしていることなどを詳しく相手によくわかるように説明されていました。自己紹介が長いからこそ自分のことを相手によく知ってもらえてそれからの会話が弾みやすくなるようになっていると思いました。そこが特に日本では気づけないところだと思います。

 また私はいろんな場所を訪れることが出来ました
 トップ・オブ・ザ・ロック展望台ではニューヨークの壮大な景色を360°見渡すことができ本当にニューヨークに来たんだなということを実感しました。

 国連本部では実際に会議室や総会ホールを職員の方からの説明を聞きながら見学することができました。国連本部の歴史やなぜニューヨークに建てられたなのかなどの興味深い話をたくさん聞けました。また、現在の世界の軍事費用の多さやテロなどに巻き込まれた方々が今どのようにしているのかを学ぶことができました。

 それらの他にもたくさんの魅力的な場所を訪れましたが私が1番魅力的だと感じたのは「レキシトン・キャンディショップ」という名前のダイナーです。私は半年ほど前にこの店のことをSNSで知ってそのときはいつか行ってみたいなとしか思いませんでした。しかしメトロポリタン美術館の帰り道にこの店の前を通った時にその事を思い出して強く興味が湧きました。同じ研修に参加した大学生の方の中にもこの店のことを知っている人がいて予定にはありませんでしたがこの店で昼食をとると聞いた時はとても嬉しかったです。アメリカでも少なくなってきているダイナーに運良く行ける機会があってとても幸運だなと思いました。皿に盛られた具材を自分でバンズに挟むなどアメリカならではの食事のスタイルを体験できてよかったです。

 ニューヨークでの7日間は初めてのことばかりで最初は困惑しましたが原夫妻、高野さん、同じ研修仲間のおかげで楽しく学ぶことができました。
 日本との違いや似ている所、トレンドや文化をたくさん自分の目で見ることができたからこその発見がありました。
 本当にこの研修に参加してよかったと思います。

中山 弥咲

「ニューヨーク研修に参加して」

 初めに、物価高・円安という状況でニューヨーク研修に参加させていただけたことに心より感謝を申し上げます。原哲明様、原秀子様、高野京子様、ありがとうございました。

 この旅は私にとって、将来についてのビジョンを考える重要なきっかけになったと思います。私は渡航前から海外でのキャリアについて興味はありましたが、この旅でより海外でのビジョンがはっきりとイメージできました。それは、今までできなかった経験をたくさんできたことと、ニューヨークで活躍する人々とお話しできる機会があったからだと思います。ニューヨークで活躍されている方々は皆さん気さくでパッションがあって、愛に溢れた方々でした。そんな皆さんに憧れました。

 ニューヨークに滞在して、意外だったのは、自分自身の中で「海外に来た」という感覚がなかったことです。おそらく、ニューヨークには様々な人がいて好奇の目で見られなかったということと私も大学で留学生と交流する中で色々な人がいる環境に慣れてきていたからだと思います。ニューヨーク、海外というものが夢の中でなく、現実の未来の選択肢として私の中にあるということに気づくことができました。

 もちろん、日本とニューヨークでたくさん文化の違いを経験しました。街のピザ屋でも担当ウェイターが付き、彼のもてなしにチップを払うということに、実力をちゃんと評価しようとする文化を学びました。また、チョコレートショップで順番をスキップされた時、店員さんが謝罪とともにチョコレートをサービスしてくれました。対応がとても臨機応変で、楽しかったです。他にも色々な場面で、客と店員というだけの関係であるのに挨拶から簡単な会話が広がる文化がとても素敵で、一つ一つの会話に心が癒されました。こういう簡単なコミュニケーションを日本でも増やされていくと素敵だと感じました。

 ニューヨークでは、ニューヨークの魅力以外にも日本の魅力にも気づきました。街にゴミがそこまで落ちていないことや挨拶は笑顔でするところ、車の合流では譲り譲られる文化があるところなどは日本の良いところだと思いました。また印象的だったのは日本の芸術・芸能の文化がニューヨークで高く評価されていることです。日本にいながらその素晴らしさに気づくことは難しいことなので、海外に出て日本を見てみることの大切さにも気づきました。

 学生旅行では絶対に体験できなかった経験をできたからこそ、これからの進路の選択肢を広げることができたと思います。本当にありがとうございました。

小久保 慎

 ニューヨークでの研修は、想像以上に刺激的で充実したものでした。まず、ブルックリンブリッジの散策は、ニューヨークの街並みを一望できる絶好の機会でした。橋を歩きながら、マンハッタンとブルックリンのスカイラインが見渡せる光景は圧巻で、ニューヨークの多様性と壮大さを感じました。
 
 ロックフェラーセンターのトップ・オブ・ザ・ロック展望台では、地上70階からのパノラマビューが広がり、日が暮れると夜景が一層美しく輝きました。夕焼けと夜のニューヨークの明暗の差が非常に印象的で、世界一の都市を肌で感じることができました。

 自由の女神像を訪れた際には、その歴史的な重みとアメリカの象徴的存在に触れることができました。フェリーでのアクセスや像の周辺の観光も楽しく、自由の女神の持つ象徴性に対する理解が深まりました。

 タイムズスクエアのエネルギーは圧倒的でした。ネオンの輝きと人々の活気が溢れ、ニューヨークの中心地としての魅力を存分に楽しむことができました。ここでは、映画の中に入り込んだような感覚に包まれました。

 国連本部の見学も興味深かったです。国際的な外交の舞台を直接見ることができ、国際社会の複雑さと重要性を再認識しました。国連の多国籍な雰囲気が、国際問題に対する理解を深める良い機会となりました。

 Itochu International Inc.を訪問する機会があり、ビジネスの現場を間近で見ることができました。国際的なビジネス環境や異文化交流の重要性を実感し、ビジネスの視点からニューヨークを理解することができました。 

 メトロポリタン美術館では、世界中の名作を観賞し、芸術の多様性と深さに触れることができました。特に印象に残ったのは、古代エジプトの遺物と印象派の絵画で、それぞれが異なる時代と文化を物語っていました。 

 ブロードウェイでの「アラジン」観劇は、まさに夢のような体験でした。舞台の演出、音楽、パフォーマンス全てが素晴らしく、映画とはまた違った魔法の世界を体験できました。舞台裏のツアーでは、キャストやスタッフの努力が垣間見え、舞台作りの裏側に触れることができたのも貴重な経験でした。
 
 ニューヨークでの1週間は多くの学びと感動を提供してくれました。歴史、文化、ビジネス、芸術といった多様な側面からこの街を深く知ることができ、人生の貴重な体験ができました。 

佐藤 博彰

 今回、2024年度ニューヨーク短期集中視察研修に私は参加しました。

 私は都内のある美術大学に通っており、デザインやアートを日々学んでいます。そして、将来はそれらを仕事にしたいと考えています。その為、今回のような研修という形で各業界のトレンドが集中するニューヨークに行けたことにとても感謝しています。私自身初めてのアメリカ合衆国ということもあってかとても緊張しましたが、心強いメンバーや昔からお世話になっている方のおかげで緊張は次第に解けていきました。中5日という短いニューヨークの滞在でしたが、確実に実りのあるものだったと感じます。


 私が今回一番印象に残っているのは、3日目にメキシカンレストランで舞台などの内装デザインをしている方と一緒にお食事をさせてもらったことです。そこでお話しさせていただいたことが興味深く、彼はデザイナーとして長く第一線で働いておりそこで得た経験や知識などを話してくださいました。デザインとアートの違いはなんなのか、自分がやりたい事と仕事の両立など、これから私が直面するであろうことに対してのアドバイスがそこには隠されていたように思います。もちろんその他の視察も興味深く、アラジンのミュージカルや世界三大美術館とも称されるメトロポリタン美術館など大変多くの名所を巡り自身に新しいインスピレーションを得ることが出来ました。


 私は今回参加することができて本当にラッキーだったと感じます。新型コロナウイルスが世界中で蔓延してから私たちは世界と隔離され、なかなか海外に出て行くことはできませんでした。しかし、このような機会をいただいて実際に自分の目で世界の大きさを知り、今後の自分のしたいことの視野が確実に広くなったと感じます。今回のニューヨーク集中視察研修の企画を復活させていただいた勤労青少年協会の皆様や自分と同じ研修生のメンバーたちそして多くの協力していただいた方々に感謝申し上げます。

小林 恵理

 まずは、この度の勤労青少年協会の海外視察事業に、高校生と大学生に混じり、彼らの親世代の私を受け入れてくださいましたこと、理事長の原哲明様、常務理事の原秀子様、理事の高野京子様に心から感謝申し上げます。

 既に海外での活動を視野に学業に励んでいたり、これまで私が触れることのなかった分野の知識を持つメンバーとの旅は、私にとって刺激的であり、とても濃い時間となりました。

 確かに、東京の西新宿エリアも、これまで行った海外の都会と言われるエリアも、見上げるビルだらけの都市はたくさんありましたが、食べ物や飲み物のサイズから高層ビル群まで全てケタ違いであり、さらに空や自分が存在する空間も広く感じ、ホテルを出て歩き出す時に見る景色にも、毎日そのスケールの大きさに圧倒されていました。

 私がこの旅で1番興奮したのは、仕事柄もありブロードウェイのバックステージツアーです。
公演中の舞台裏は、大道具が仕舞われて小道具置き場があって、見上げれば吊り物があってと、どれも共通していることではあるけれど、本場ブロードウェイの舞台裏に入ることができて、衣裳の数・早着替えのタイム・身体が少しでもズレたらぶつかってしまいそうな盆とセリ、書き出したらキリがありませんが、観劇した「Aladdin」のキャストの方に案内していただく舞台裏は特別でした。

 また、一緒に旅をした学生さんたちの話から得られる気付きも沢山あり、日本を離れてニューヨークで長く生活されている方からお話しいただいた「『今』の大切さ」は深く重みのあるもので、原理事長や協会の事業継続のおかげでできる会社訪問や、高野先生が講師をしておられるASIJの卒業生、ブロードウェイのキャスト・オーケストラメンバー・スタッフさんなど、実際にアメリカのエンターテインメント業界で働く方々とお話できる貴重な機会もたくさんあり、郊外にある寄付だけで創られたコミュニティファームでは、人の想いや土地・建物への深い愛に触れました。

 今回の旅では中間世代だった私ですが、人生の先輩方が積み重ねてこられた人脈や人望を心から尊敬し、ご一緒したこれから未来を担っていく若い世代に「何か」継承していきたい。それは目に見えないものかもしれないし、形のあるものかもしれない。「何か」はまだまだわからないけれど、その大きさや深さは自分自身で広げていけるのだと、このニューヨークの旅が教えてくれました。

 個人旅行では絶対に体験できないことが詰まった素晴らしい旅、本当にありがとうございました。